ブックタイトル月刊田中けん

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概要

月刊田中けん

宿泊費補助もいいでしょう。区民を被災地に向かわせる何かには、様々なアイディアがあるはずです。仮に宿泊費の半額助成を江戸川区がしたとしましょう。そうなれば、宿泊費だけでも江戸川区が直接被災地に渡す2倍のお金が現地に落ちることになるのです。客が使うお金は宿泊費だけに限りませんから、実際には3倍4倍のお金が現地に落ちるわけです。原資は江戸川区民の遊興費です。江戸川区は少しだけ税金を使うことで、その何倍もの経済効果を、被災地にもたらすことができます。「多くの人が死に、苦しみ、建物や自然が破壊された被災地へと、のこのこと遊びに行くことは不謹慎だ」という一見すると良識的にも聞こえる意見を、私は憎みます。「被災地へは遊びに行くべきではない」と、エセ良識派が言うからこそ、現地の方々は、更に厳しい状態に追い込まれるのです。自分たちの勝手な良識を押しつけることが、どれだけ二次被害を広げるのか、思い知るべきです。もちろん遊びに行くにしてもタイミングがあるでしょう。被災して1日2日で混乱が収まるとは私も思いません。一方で10年後20年後に行ったところで、被災地支援とは無縁になることでしょう。ですから私は発災時から数えて、1ヶ月を目安にして現地に行かれるのが適当ではないかと思います。そもそも被災地支援のあり方については、色々な方法があります義援金を渡す。物資を送る。ボランティアに参加して現地で大いに汗を流す。それもまたいいでしょう。しかし、何か特別なことをしなくても、普通の人が日常生活の延長線上にあって、たまに楽しむ旅行の場所を被災地に変えるだけで行える、ハードルも志も低い被災地支援のあり方がきっとあるはずです。人の事情は様々です。犠牲的精神が無い人であっても、自分が得することに躊躇する人は少ないはずです。観光客が大いに楽しむことで、被災者の方々にも喜んでいただけるならば、結構なことではありませんか。被災者と言えば、住む家も家族も失って、茫然自失となって、明日を生きる気力も体力もない方々ばかりを想像してはいないでしょうか。もちろんそのような方々もたくさんいらっしゃるでしょう。しかし、私が支援したいと思う被災者は、被害を受けはしたけれど、身体は元気で、何とか仕事はできるという方々です。仕事こそが生きがいと思う日本人は少なくありません。被災者であっても、働ける人には働ける仕事を提供することが、被災地支援の一環のはずです。コメディアンとは因果な商売で、どんなに自分が悲しかろうとも、舞台に立って客を笑わせるのが仕事なのです。観光業も同じ事です。どんなに自分が悲しかろうとも、そつが無い接客により、客を楽しませることが仕事なのです。被災地の方々が当然抱えているだろう悩みや苦しみを知っても知らなくても、大いに楽しめる客が良い客です。またどんなに辛い状況にあっても仕事中は、笑って客をもてなせるのが観光業に携わる大人の対応です。元気な被災者を支援するためには、江戸川区民が観光客となって、能動的に被災地に出向くことが、現地を大いに盛り上げることにつながるのではないかという、私なりのアイディアについて、区長のコメントをいただきたく存じます。≪区長答弁を含む全文は、区議会WEBでご確認ください≫