ブックタイトル月刊田中けん

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概要

月刊田中けん

けん'sエッセイvol.7詐欺罪は無期懲役に!原則論を言えば、私は重罰主義には反対です。窃盗、強盗の多くは貧困が原因の犯罪です。彼らに必要なのは、適切な福祉です。薬物犯罪は病気の一種です。彼らに必要なのは病院です。凶悪犯罪という重犯罪にのみ、懲役が適用されれば、刑務所の数はもっと少なくて済みます。愚かな犯罪者は、どんなに刑罰を厳しくしても、犯罪を起こします。厳罰化は犯罪抑止にはなりません。しかしこれは愚かな犯罪者に対してであって、逆に賢い犯罪者に対して、重罰化はとても効果的です。「賢い犯罪」とは、巷を騒がせている振り込め詐欺のような犯罪です。江戸川区内でも、非常に大きな社会問題になっています。さて質問です。「あなたは1兆円もらえる代わりに、何年間刑務所に入ることができますか」この質問が面白いのは、常識的に考えて、回答者は自分の余命を超える年数を答えないという点にあります。ふざけでもしない限り「100年間」と答える人はいません。詐欺師は自分が逮捕されて刑務所に入ったとしても、それが得か損かを計算した上で、犯罪を行っています。1億円の詐欺で1年間の刑務所暮らしならば、「充分に犯罪を起こす価値ある仕事」と発想するのが、詐欺師です。詐欺師にとって都合が良いのは、日本における詐欺罪は、どんなに長くても懲役10年までです。最長10年間の刑務所暮らしをしたとしても、1億円の詐欺ならば、年収1千万円が10年続くのです。現在の日本において、詐欺は「おいしい犯罪」として、見事にビジネスモデル化しています。「たった10年で済むならば、私もやってみよう」軽すぎる刑罰は、むしろ詐欺を誘発させます。生きて出所できない「割の合わない犯罪」にすれば、詐欺は激減するはずです。相手が賢い犯罪者だからこそ、本来は行政がコントロールしやすい犯罪のはずなのです。もちろん詐欺で得たお金は、没収または追徴されることが法律的には定められています。しかし詐欺師は、巧みに「全てのお金を使ってしまった物語」を作って、今はお金を持っていないことにしてしまうのです。そうやって誰も分からない安全な場所にお金を隠し持って、出所してからその金を使える人が一流の詐欺師です。詐欺は強盗と違って、被害者に詐欺が気づかれ、訴えられ、逮捕されるまで、時間がかかります。だからこそ「全額使ってしまった物語」も作れるし、安全な場所にお金を隠すこともできます。とてもたちが悪いのです。近年、詐欺が増えている実態を見ると、これは行政と政治家の怠慢による人災とも言えます。日常生活の脅威たる「振り込め詐欺」撲滅には、詐欺こそ重罪にすべきです。だからこそ私は訴えます。詐欺罪は無期懲役に!松江三中卒、墨田川高校卒、千葉大学教育学部卒1995年~江戸川区議会議員(5期)03-3248-0888(平日9~18時)自宅事務所:〒132-0021江戸川区中央4-25-14(敷地内奥、白いプレハブ)info@t-ken.jpwww.t-ken.jp共著紹介"外国人参政権"で日本がなくなる日宝島社(2010年)100人がしゃべり倒す!「魔法少女まどか☆マギカ」宝島社(2011年)"人権侵害救済法"で人権がなくなる日宝島社(2012年)4